福岡市動物園について

職員による雑誌等への寄稿文

動物園コラム 立つ鳥跡を濁さず

投稿日 : 2009年12月06日

この言葉、みなさんよく耳にするのではないかと思います。意味としては、『立ち去る時は、跡を見苦しくないようによく始末すべきである』ということですね。今回は少しこれに関連したお話をしたいと思います。
動物医療センターには魚釣り用の針や糸がたくさんあります。(写真左) あると言っても決して職員が昼休みに魚釣りをして遊ぶためにあるわけではありません。これらの釣り用品、すべてが怪我を負った動物とともに園外から運び込まれた物なのです。
例えば、釣り糸が翼や足に絡まりくい込んで切断したりだとか、間違って口にしてしまい食道に針が刺さったりだとか・・・例を挙げればきりがないほどの数がやってきます。しかしながら、これらの怪我は本来ならば防げたはずの怪我で、動物たちは痛い思いをせずに元気に暮らしていけたはずなのです。(写真右 釣り針を飲んだアオサギ,写真左下釣り針を飲んだカワウ)
こういった防げるはずの怪我をちゃんと防ぐには、みんなが何をすれば良かったのでしょう?答えはすごく簡単ですよね?『後片づけ』をちゃんとすれば良かったのです。
魚釣りに行ったとき、釣り針や糸やおもりなどの使った物を、その場に捨てていくのではなく自宅に持ち帰り処分する。この当たり前の行為だけで、動物たちの怪我を防ぐことができ、釣り場を清潔に保つことで次に来た人が気持ちよく釣りができる環境づくりにもつながるのです。
福岡市動物園公式ブログ

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