福岡市動物園について

職員による雑誌等への寄稿文

西日本新聞「いきいきいきもの」12月5日 いたずら好きなおばあちゃん

投稿日 : 2015年12月05日

切株の上に幼虫が置かれている
タヌキやキツネと同じように日本の里山に広く生息しているホンドテン。寿命は通常10年ぐらいですが、福岡市動物園にいる雌の「チカ」はなんと19歳! いたずらが大好きなおばあちゃんです。

 獣舎には土の代わりに木くずを敷いています。夏が過ぎると、穴を掘る姿をよく見かけるようになりました。遊んでいると思っていたら、木くずの中にいるカブトムシの幼虫を掘り返しているではありませんか。
 さらに、その幼虫を丸太の切り株の上などに飾るように置くのです。なぜそんなことをするのか理由は分かりませんが、虫が苦手な私は見つけるたびに悲鳴を上げそうになります。

 飼育員泣かせで、どこか子どもっぽさがあるチカですが、高齢なので冬を乗り切れるか毎年心配しています。ここ数年、寒さが厳しい期間は公開せずに屋内で飼育してきました。今年は獣舎に小さな暖房を取り付けたので、できればずっと公開したいと思っています。
 夏場は毛が抜けて全身スリムなチカも、この時期はふさふさの冬毛になります。公開したときはぜひ見に来てください。
 
(飼育第二係,伊藤姿子)
福岡市動物園公式ブログ

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