福岡市動物園には,２歳の雄トラ「カイ」と４歳の雌トラ「メイ」の２頭がいます。
カイ（写真左）は２年前の４月，静岡市日本平動物園から入園しました。彼は以前当園にいたアルダンとミミの孫になりますが，その血統を受け継いでいるためか，ハンサムでとても穏やかな性格をしています。入園時，１歳に満たなかった彼も，今年の５月で３歳，心も体（推定２００㎏オーバー）も大人になってきました。

メイ（写真右）は２年前の６月，カザフスタン共和国から入園しました。美人で活発な，ネコらしい性格をしています。
そんなカイとメイは，今でこそお互いいつも鼻をならしコミュニケーションをとっていますが，メイが入園した当初は，メイのあまりの迫力にカイが運動場に出たきり数週間帰ってきませんでした。その時カイは体がとても痩せ，毛並みも悪くなってしまい，この調子では２頭一緒に飼育するのは無理ではないかと将来を危惧しましたが，今では飼育員もうらやむほど大の仲良しカップルです。
アムールトラは全国の動物園で綿密な計画にのっとって繁殖を調整しているため，現在カイとメイは同居させていませんが，私が担当の間に２頭のこどもをぜひとも見たいものです。

飼育展示係 松本 剛