福岡市動物園について

職員による雑誌等への寄稿文

市政だより3月15日号中央区版 「スッポン」

投稿日 : 2011年8月13日

 動物園の観覧車前に建つ動物科学館では,カエルなど身近な小動物を展示しています。今回は人気が高いスッポンについて紹介します。
 スッポンは臆病な動物で人の気配を感じるとすばやく水中に逃げてしまいます。性格が荒く、咬みついたら雷が鳴るまで放さないとよくいわれていますが、本当は防御のため咬みついているだけで、水に戻してやれば泳いで逃げるのが普通です。
 スッポンは遊泳するのに適した体型で、甲の長さは最大で35cmになり、甲が柔らかく模様がありません。また亀のイメージに反し、陸上、水中ともにすばやく動くことができます。
 肉食性で餌は主として魚や両生類などを食べています。繁殖期の6~8月に直径約2cmの卵を数回に分けて産卵。約2ヶ月後にかえった小亀は約2.5cmで、つかむと咬みつこうとします。
 飼育して慣れると小さなつぶらな目で飼主を追い、餌をせがむようなかわいしぐさもしますが、飼育水槽の水替えで捕まえると、一変して首を長く伸ばして咬みつこうとします。
 秋が深まり水温が15℃以下になると餌を食べなくなり、水温10℃以下になると冬眠に入ります。春になると活発に動きますので、ぜひ見にきてください。


                動物相談員  中野 淑雄
福岡市動物園公式ブログ

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