職員による雑誌等への寄稿文
電気と九州2013年2月号 飼育員になって
投稿日 : 2013年2月09日
皆さんはじめまして。飼育員として昨年4月に福岡市に採用されました中島と申します。
早いもので、飼育員になって間もなく1年が経とうとしています。初めてのコラムへの執筆ということで、どんなことを書こうか悩みましたが、今回は実際に飼育員になって思ったことや飼育員の仕事について、また、私が担当している動物たちなどについて書きたいと思います。
まず、飼育員になって思ったことと言えば、自宅でペットを飼われている方も多いと思いますが、家庭で愛玩動物(ペット)を飼育することと、動物園において動物を飼育するのとは全く別物だということです、その大きな違いは何かというと、前者が「可愛がって飼う」とするなら、後者が「管理する」ということになります。(もちろん動物園の動物たちも愛情を持って飼育していますよ。)
早いもので、飼育員になって間もなく1年が経とうとしています。初めてのコラムへの執筆ということで、どんなことを書こうか悩みましたが、今回は実際に飼育員になって思ったことや飼育員の仕事について、また、私が担当している動物たちなどについて書きたいと思います。
まず、飼育員になって思ったことと言えば、自宅でペットを飼われている方も多いと思いますが、家庭で愛玩動物(ペット)を飼育することと、動物園において動物を飼育するのとは全く別物だということです、その大きな違いは何かというと、前者が「可愛がって飼う」とするなら、後者が「管理する」ということになります。(もちろん動物園の動物たちも愛情を持って飼育していますよ。)
例えば、私が担当しているヤギやヒツジは、エサの量で体重が増えやすく、また減りやすい動物であるため、毎月きちんと体重測定を行い、自分のなかで体重の許容基準値を決めた上でエサを与えるようにしています、さらに一日のエサの量も毎回計りながら与えています。なぜなら、ヤギ・ヒツジは一日に必要なエネルギー量が体重によって決まっているため、それも頭に入れながら計算して量を決める必要があるからです。
そうやって、前月より体重が増え過ぎているのであればエサの量を減らしますし、逆に体重が基準値より落ちていたりなかなか増えない場合はエサの量を増やしたりカロリーの高いエサを加えたり、もしくはエサの種類を代えたりといったことも行なっています。
そうやって、前月より体重が増え過ぎているのであればエサの量を減らしますし、逆に体重が基準値より落ちていたりなかなか増えない場合はエサの量を増やしたりカロリーの高いエサを加えたり、もしくはエサの種類を代えたりといったことも行なっています。
このように食事管理を一例として紹介しましたが、その他にも動物たちが病気やケガになりにくい工夫や、ストレスを減らし快適に過ごせるような環境づくりなど、動物飼育という仕事は知れば知るほど、とても奥が深い仕事だなと思いました。
また、飼育員の仕事は動物の飼育や獣舎の清掃などが主な仕事ではありますが、決してそれだけではありません。担当動物の紹介看板を作製・設置したり、イベントで担当動物のガイドを行なったり、獣舎の周りの草や植木の剪定・除草をしたりと、お客様に驚きや感動を与えられるようにと展示の工夫をすることも大切な仕事であり、より効果的な展示方法についても日々考えています。
また、飼育員の仕事は動物の飼育や獣舎の清掃などが主な仕事ではありますが、決してそれだけではありません。担当動物の紹介看板を作製・設置したり、イベントで担当動物のガイドを行なったり、獣舎の周りの草や植木の剪定・除草をしたりと、お客様に驚きや感動を与えられるようにと展示の工夫をすることも大切な仕事であり、より効果的な展示方法についても日々考えています。
ヤギ、ヒツジのほかには、ゾウガメ、クジャク(キジ類、オオヅル)を私が担当しています。これらの動物たちは「こども動物園」というエリアの中にいます、そこには、その他にインコ、ウサギ、モルモット、アヒルなど子どもから大人まで人気の動物たちが飼育されています。ご存じの方もおられると思いますが、こども動物園内にいる動物たちの中には安全で実際にふれていただくことができる動物もいます。そういう意味では、いちばん人と動物との距離が近いエリアとも言えます。
私個人としては、園内に動物に直接ふれていただける場があるということは、生き物の命の尊さを知ってもらうことはもちろんのこと、様々な事情により自宅で動物が飼えない方がたくさんおられると思いますが、そのような方にとっても、とても貴重な体験をしていただける大変意義のあるものだと思っています。
動物たちとふれあうことは、今まで動物が嫌いだった子どもが興味を持ち始めたり、将来動物に携わる仕事をしたいと思ったりと、人生の中で何らかの「きっかけ」になることもあります。ですから私も、子どもたちに動物を好きになってもらえるように、こちらから積極的に話しかけることを心がけています。
私自身にとっても、こども動物園はとても勉強になります、哺乳類、鳥類、は虫類といろんな種類の動物がいるため、それぞれ飼育の仕方、管理する上で気をつけなければいけない点などが異なることから、難しいと感じるときはありますが、反面、一つのエリアでいろんな種類の動物の飼育を行うことができるのは、園内でもこども動物園ぐらいですので、経験を積み重ねるとともに、日々たくさんのことを学ばせてもらっています。
皆さんも福岡市動物園に来られる機会がございましたら、ぜひこども動物園に足を運んでいただき、動物たちとの生命を五感で感じていただけたらと思います。
飼育展示係 中島 聖一
私個人としては、園内に動物に直接ふれていただける場があるということは、生き物の命の尊さを知ってもらうことはもちろんのこと、様々な事情により自宅で動物が飼えない方がたくさんおられると思いますが、そのような方にとっても、とても貴重な体験をしていただける大変意義のあるものだと思っています。
動物たちとふれあうことは、今まで動物が嫌いだった子どもが興味を持ち始めたり、将来動物に携わる仕事をしたいと思ったりと、人生の中で何らかの「きっかけ」になることもあります。ですから私も、子どもたちに動物を好きになってもらえるように、こちらから積極的に話しかけることを心がけています。
私自身にとっても、こども動物園はとても勉強になります、哺乳類、鳥類、は虫類といろんな種類の動物がいるため、それぞれ飼育の仕方、管理する上で気をつけなければいけない点などが異なることから、難しいと感じるときはありますが、反面、一つのエリアでいろんな種類の動物の飼育を行うことができるのは、園内でもこども動物園ぐらいですので、経験を積み重ねるとともに、日々たくさんのことを学ばせてもらっています。
皆さんも福岡市動物園に来られる機会がございましたら、ぜひこども動物園に足を運んでいただき、動物たちとの生命を五感で感じていただけたらと思います。
飼育展示係 中島 聖一