福岡市動物園について

職員による雑誌等への寄稿文

西日本新聞「いきいきいきもの」2月22日 2月は恋の季節です

投稿日 : 2014年2月24日

長崎県の対馬だけにすむツシマヤマネコにとって、2月は恋の季節。ツシマヤマネコは絶滅のおそれがある国の天然記念物で福岡市動物園では飼育しながらはんしょくに取り組んでいます。

 冬のはんしょく期に合わせて行うのがペアリング。現在いるオス4匹、メス4匹は、1匹ずつ個室で生活していますが、まずはとなり合わせの部屋で金あみ越しにお見合いをして、相性を見ながら同居させます。オスとメスをいきなり同じ部屋に入れると、ケンカが起こることもあるし、するどい歯でのひとかみが致命傷にもなりかねません。

 8匹のツシマヤマネコはそれぞれ個性があり、気が強かったり、のんびりしたりとさまざまです。その中から相性の良いペアを選び出すことはとてもむずかしい作業で気を使います。

 ペアになった後、飼育員は見守ることしかできませんが、交尾が成功すると、約2ヶ月後には1~3匹の赤ちゃんが生まれます。ここ数年は出産してもうまく育たないことが続いているので今年こそ赤ちゃんが無事に生まれ、元気に育つことを願っています。なお、はんしょくに集中するため、この時期はツシマヤマネコを公開していませんので、ご了承ください。

(飼育展示係、永尾英史)
福岡市動物園公式ブログ

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