福岡市動物園について

職員による雑誌等への寄稿文

西日本新聞「いきいきいきもの」4月5日 長寿記録にいどむおじいさん

投稿日 : 2014年4月05日

マレーバクのジュリ
白と黒のツートンカラーに、ゾウのような長い鼻。マレーバクは夢を食べるといわれる不思議な生き物です。この話は中国の想像上の生き物「獏(ばく)」と混同して伝わっていますので、もちろんマレーバクが夢を食べることはありません。
 
 さて、福岡市動物園には3頭のマレーバクがいます。このうちオスのジュリは25歳で現在、国内で飼育されている40頭近いマレーバクの中で最高齢です。20代半ばとされる平均寿命から考えても立派なおじいさん。ここ数年で体重が減ったり、足腰が弱くなったりしていますが、食欲はあり、まだまだ元気です。
 
 高齢動物の飼育は体調管理にとても気を使います。マレーバクは暖かい地域に生息しているので寒さが苦手。このため、冬の間は暖房のある部屋を開放していて、ジュリも寒い日は部屋で休んでいることが多いようです。春になって暖かくなると、飼育担当者の気苦労が一つなくなります。
 
 ジュリは5月31日で26歳になります。国内の最長寿記録(33歳)まであと7年。元気で長生きしてもらいたいものです。5月には誕生会を予定していますので、ぜひジュリに会いにきてください。
 
―飼育第一係、舞田桂悟(まいた けいご)―
福岡市動物園公式ブログ

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